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家づくりで坪単価が参考にならない2つの理由

家づくりの予算を考えるときに よく耳にする「坪単価」。坪単価で住宅価格が分かるように解釈される場合も多いと思います。今回は坪単価とはどういうことなのか、そして坪単価からわかる住宅価格や相場についてを解説します。

坪単価とは?

坪単価とは、家を建てるときに、建物の本体価格を述べ床面積(坪)で割ったものをいいます。例えば延床面積35坪の家が2100万円だとしたら、坪単価は60万円ということになります。家を建てる人からすれば、一坪あたりのコストが分かるので、坪単価を住宅価格の目安や予算の指標にされるケースが多いです。
※一坪の面積は約3.3㎡の広さで畳2枚分ほどの広さになります。

坪単価は予算を導く指標にできるのか
気になる住宅会社の坪単価を知れば、建てたい家の面積を決めるだけで、その会社のおおよその建築費がわかる、と思いがちですが、そう簡単には導くことができないのが現実です。その理由は2つあります。

①坪単価の基準が各社違う

坪単価を割り出す元となる「建物の本体価格」。この価格に含まれるものがメーカーによってあいまいです。例えば、A社の建物本体価格にはカーテンもエアコンも含まれているが、B社はそれが含まれていないこともあります。ですから、坪単価を知る以前に住宅会社によって違う、建物費用に含まれているものと含まれていないものを把握しておかなければいけません。
よくあることとして、家の仕様や間取、設備は「この中から選んで下さい」というような住宅をパッケージで販売されている場合、標準グレード以上のものにするといきなり坪単価が高くなるというケースはあります。
それは主に住宅設備も坪単価に入れているからです。たとえば高額なキッチン、バス、豪華な玄関、タイルや照明器具なども坪単価にいれて計算するから、坪単価が高いと思うわけです。

◆建物の本体価格に含まれるかどうか、あいまいなもの

設計書、申請費、エアコン、カーテン、照明、網戸、消費税など
※りのいえでは上記項目全て、建物の本体価格に含んでいます。

◆建物の本体価格にだいたい含まれていないもの

外構、ウッドデッキ、カーポート、屋外における電気/ガス/水道給排管など
※りのいえでは上記項目全て、建物の本体価格に含まれていません。

吹き抜けや階段ホールのように床がない場所、空間でさえも、建物の本体価格に入れている入れていないなどの差があります。このように、気になるハウスメーカーや住宅会社に建物の本体価格に入るものと入らないものを聞いておくことのほうが、予算を考える上で重要なことです。

②坪単価は要望によって変動する

坪単価は、手間をかけたり素材にこだわれば、それだけ費用は増していくので、極端に言えば建てる人の要望によって高くも安くもなります。例えば、要望を全て叶えたら坪単価が60万、予算を優先して55万で抑えられたというような結果になります。ですから坪単価とは、理想の家を建てるために算出された見積もりをあくまで一坪あたりの価格で算出しただけになります。

プロから見た坪単価の相場について

坪単価の相場が気になる方も多いと思いますので、強いて言うのであれば、規格品住宅ではない自由設計の注文住宅の場合55万~75万円くらいが多いです。
主に設計費用は別として、実際の建築施工でかかるコストは材料と人の手間です。人については電気屋、大工、左官など、家はたくさんの職人の手で造りあげており、人件費はどこの建築現場でも大差はないはずと思います。それ以上のコストが掛かる場合、時間と手間をかけたり、建築材料や素材にこだわっているということになります。

坪単価より大事なこと

結論として、一概に坪単価だけで予算の指標を導くのは難しいと考えています。それよりも実際に暮らしたい家をみて感じて、どんな生活をしたいのかを見つけてから見積もりを出してもらったうえで金額が納得いくかどうかを判断したほうが良いと思います。

なぜなら、家は人の一生にとても影響を与えるものですから、坪単価にとらわれた価値感だけで判断することによって、本質的にどんな家にしたかったのかを忘れてしまわないで欲しいと考えるからです。

一生住み続ける家というものは、人生に大きな影響を与えるものです。一度きりの人生の中で、家族それぞれの想い出として刻まれるものですから、金額だけで決めてしまって良いものでしょうか。

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