木造住宅の柱についてどういったイメージをお持ちでしょうか?
りのいえでは、3.5寸(約10.5ミリ)
場合によっては4寸を使っています。
「柱は太い方が良い」という概念を多くの方が持っていると思いますし、
柱の太さを大事に感じる気持ちは分かります。
明らかに瓦で屋根が重い場合や、
2階にピアノを置くから荷重がかかるなどの場合は、
柱を太くしなければなりませんが、
実は、柱の太さはそれほど重要ではありません。
一般的な住宅であれば、私は3.5寸で十分だと思います。
大地震が起きた時の、古い建物の倒壊シーンを思い出してください。
地震によって倒壊した家の柱が折れている場面を見たことありますか?
思い出せる方は少ないと思いますので、
機会があれば写真等で確認してみてください。
柱が折れていることはまずないと思います。
あるとしたら、シロアリに食べられて折れやすくなっているとか、
そういった場合でしょう。
基本的には柱が折れることはありません。
接合部が外れるだけです。
つまり、【柱と土台】【柱と梁】などが外れるだけ。
柱が太くて家が倒れないというのは、イメージにすぎません。
安心料として柱を太くするのはいいかもしれませんが、
構造的にはあまり影響はないのです。
柱を太くしようと、3.5寸を4寸にするためのお金をかけるなら、
接合部を強くするとか、制震ダンパー(地震を軽減する装置)を
4か所程度入れるほうが安心度は増します。
また、よくある間違いやすいイメージとして、集成材の話もあります。
集成材の柱と無垢の柱、どちらが強いと思いますか?
無垢のの柱の方が強いと思われがちですが、
実験結果では、集成材の方が強いことが証明されています。
そのくらい、接着技術が優れているということです。
集成材が出てから、30~40年経っているので、
最初の強度だけでなく、経年劣化の強度も大丈夫とされています。
集成材を機械で無理やり引っ張ると、
接着材がはがれるのではなく、木材部分がはがれるといいます。
そういったことから、
当社では、屋根部分以外は全て集成材を使用しています。