家創りを考えた時に、「まずは土地から」という方がほとんどかと思います。
家創りのスタート地点でもあり、計画を進めるうえで大切な要素が含まれる「土地探し」ですが、実際に始めてみるとなかなか思い通りにいかないことが多くあります。
それも、希望の条件に近い土地が全く見つからないのではなく、場所も広さも予算も条件をクリアした素敵な物件を見つけたとしても、なぜか踏ん切りがつかないというケースも…。土地探しって本当に難しいですよね。そこで今回は、多くの方が難しいと感じている土地探しのコツをお話ししたいと思います。
踏ん切りがつかない理由は簡単!
いざ、土地探しを始めて理想に近い物件が見つかったとします。「すぐに予約をしなくては!」となるはずが、なぜかここで「まだ早いかも?」という踏ん切りがつかない方が多くいます。その理由は意外とシンプルで、「もっといい物件があるのでは?」「もっと安くなるのでは?」と考えてしまうから。予約を先延ばしにしてでも、100%の理想を叶える物件を探したいという心理が勝ってしまうのです。
すべての条件を満たす土地は存在しない
そもそも世の中に、「金額が安くて、広くて、交通の便が良く、閑静で、環境が良くて、学校が近い物件」は、存在すると思いますか?全てを叶えようとすると、どうしても矛盾が生じてしまいます。例えば「閑静」と「交通の便の良さ」を両立する物件を探そうとすると、駅から近いから交通は便利だけど、その分静かな環境を置いてくることになるでしょう。仮にそんな物件が存在したとしても、それが希望の予算で手に入るかと考えると、見込みはさらに薄くなってしまいます。万が一全ての条件を満たす物件が出たとしても、そこまで好条件の物件は当然、競争率も跳ね上がります。手に入らなければ時間も無駄になってしまい、「あの時の物件に決め手おけば良かった…」と後悔したことがある方も少なくないはずです。
理想に近づく土地探しを叶える方法
もちろん理想を100%満たしてくれる物件を購入できるのが一番なのは言うまでもありませんが、それを待つあまりに大事な機会を逃し、家創りがいつまでたっても始められなければ本末転倒です。そこでこんな風に土地を探してみてはいかがでしょう?100%の理想を追うのではなく、自分たちの中で譲れないポイントを5つ挙げ、そのうちの4つをクリアした土地を探す方法です。この探し方なら、少しの妥協はあるかもしれませんが、理想を叶える物件にかなり近づけるはずです。
プランニングでカバーできる条件もある
しかも、土地探しで妥協した部分を建物のプランニングで理想に変えることだって、一から図面を考え、型にはまらないプランニングを行うビルダーなら十分に可能な話です。具体的なケースを挙げると、例えば5つの優先ポイントとして①理想の金額で、②60坪の広さで、③日当たりが良くて、④利便性が良くて、⑤南道路に位置する土地を探したとします。このうち①~④の条件はクリアしているのに⑤の南道路だけが違っていたという場合でも、南道路に建てるメリットをプランに反映できれば同じような満足感が得られるはずです。他の条件にしても同様です。希望よりも土地に予算がかかってしまった場合には、理想の範囲内で大きさを絞るプランで予算に合わせた計画ができますし、日当たりが悪い物件でも坪庭を作って家の真ん中に光を落としたプランや2Fリビングのプランで解決することが可能です。
エリアの条件も優先順位をつけることで見えてくる
このようにほとんどの条件は建物のプランニング次第で十分カバーでき、理想通りのものを叶えることができます。ただし、場所だけは間取りの工夫ではどうすることもできません。それでも、この方法で優先順位をつけながら具体的に土地の条件を絞っていくことで、今のライフスタイルに見合ったエリアが見えてくるはずです。さらに、そこで見えたエリアの中でまた優先順位を5つ挙げて探していくことで、かなりの確率で満足できる土地探しが可能になるはずです。
最後は踏ん切りも重要
あとはこうして見つけた土地で家づくりを進めていくかどうかは、最後の踏ん切り次第です。よく「不動産はナマモノ」などと言われますが、良いと感じる物件は他の人も同じように感じていることが多いです。「検討している間に売れてしまった…」なんてことがないように、見つけたらすぐに予約ができるような土地の探し方をおすすめします。土地探しは家創りの大切な要素です。土地探しから一緒に楽しんで、理想の家創りのお手伝いができたら幸いです。