震災後、福島市では、“アパート・家・土地”すべて無いという逼迫した状況でした。
これは震災特需が終わるであろう震災5年後には終わると思っていましたが、
どうやらそうではないようです。
未だに土地が少ない状況は続いています。
一方、新築着工意欲は衰えません。
団塊ジュニア世代の新築着工がひと段落し、
数的には少ない30代の時代。
しかし、家を建てたい人は変わらずいらっしゃいます。
土地の価格は震災前に比べると20%ほど上がっていますが、
そもそも土地が無いので、良い土地が出ると取り合いになってしまいます。
その反面、空き家は福島県内でも10数%あり、
全国的に見ても18%ほどあります。
つまり、“土地は無いけど空き家はある”のです。
自分が生きているうちは家を手放さない人が多いため、
空き家のまま残ってしまうのだと思います。
国の政策として、空き家には固定資産税を6倍にし、
手放すよう仕向けていますが、実際問題そううまくはいきません。
ではこの状況はいつまで続くのでしょうか。
それは、今の団塊の世代がいなくなるまで続くと思っています。
つまり、それまでは(5~10年)この状態が続きます。
そのため、需要と供給の“需要”の部分が大きく、欲しい人が多い状態なので、
土地の価格も下がることはないだろうと考えます。
資材高騰で家も高くなりますし、土地も高い。
そうなると、あとは設計で何とかするしかありません。
次回は、価格高騰による設計の考え方をお話します。