住宅業界で言う大手は、工業化が進み、
信用や性能、耐震などを強く打ち出していました。
私たちのような小さい住宅会社は、
大手ができないような手の込んだ家づくりをするというところで、
差別化を図ってきた部分があります。
ですが、物の差がなくなってきているという事は、
みんな薄々気付いてきたので、
大手も私たちのように、デザインとか個性とか、
そういったものに目が向くようになってきました。
車なんかもそうです。
昔は工業製品なので、同じ車しかなかったものを、
同じ車でも様々なグレード、色、オプション…
と、幅が広がりました。
それと同じことが、住宅業界でも起きています。
私たちが強みとしていたことを大手がやり始めると、
私たちは何を強みにして生きていけば良いのか。
ということを、ひしひしと考えさせられます。
逆に、大手からしてみても、
小さい会社でも高性能な商品を出しているので、
性能の差がなくなってきている部分に関しては、
恐怖も今まであったとは思います。
そういった中で私は、うちみたいな設計事務所系の会社は、
何をしていくべきかと少し怖くなりましたが、
すぐに答えが明確になりました。
それは、いつの時代も、普遍的な本物を追求すれば良いという事。
それだけです。
デザイン性にみんなが興味を持ってきたからとか、
地震が起きて耐震性が注目されたとか、
その様なことは当たり前に満たされることであり、差別化にはならない。
自分たちが大事だと思うバロメーターを
とことん追求すれば良いのです。
結果、りのいえが目指すべき大きいビジョンの一つとして、
「本物の建築家を作る」という事がはっきりしました。
「本物の建築家を作る」とはどういうことなのか。
続きは次回!