今日は設計について考えてみます。設計とは、どのようなものでしょうか。
設計には、構造的なものからデザイン的、機能的なものまで、
様々な大事な要素があります。
それらを組み合わせて、建築設計ができます。
設計を行うにあたり、様々な要素をバランスよく整えていかなければなりません。
例えば、構造部分だけ満足度を満たす、デザインだけ満足度を満たすではだめです。
様々な要素をバランスよく計画設計していくことが重要です。
しかし残念ながら、このバランスが偏っている会社が多く見受けられます。
例えば、住宅設計について考えてみます。
基本的性能である、断熱性や耐震性などみんなが気にするものをまず考え、
次に使いやすい導線、コミュニケーションが取りやすいなど、間取りについて考えます。
その後、将来の生活の変化にも対応できるか、
日当たりは良いか、近隣の家と窓がかぶっていないかなど、
細かい要素を含め、バランスよく考えます。
次に、店舗設計について考えてみます。
強度が強く、デザイン性が高くて、機能的にも抜けがない、
保健所の営業許可も下りているなどの要素を考えるまでは良いのですが、
お客様が店内に入りにくかったら、元も子もありません。
お客様の車が入りにくい場合や、敷居が高く入りにくいと感じる設計は、
オーナーと建築会社の視点でしか見えていないということになります。
特にオーナーは、新しい店舗を作る際、ご自分の城を作るかの如く、
ついお客様目線を忘れてしまいがちですので、
私たちが気付かなければなりません。
建築設計という仕事は、単発の仕事を完璧にやるという感覚ではありません。
様々な要素の仕事が組み合わさって、折り重なって集合体になり、完成するのです。
大事な要素が抜け落ちないように、
バランスよく整えることが重要です。