今日は家づくりにおける概論(全体像)のお話です。「概論」というと堅苦しく感じますが、形式ばった話ではありません。
ご安心してお読みください。
そもそも建築住宅の構造は主に次の3つに分かれます。
①鉄筋コンクリート造(RC造:Reinforced ConcreteのRC)
②鉄骨造(S造:SteelのS)
③木造(在来工法、2×4(ツーバイフォー))
私は大学時代に建築の構造コースを専攻していました。
私はそれまで耐久性や耐震性、メンテナンス、コストなど様々な意味で上記の「②鉄骨造」が最強だと思っていたのです。
ところが、私のこの思いを翻すことになったのが、あの3.11です。
3.11を経験しまして、私の考えが一気に変わりました。
結論からいうと、こと住宅に関しては私の持論として③木造が最強です。
まずは①~②の特徴をざっくりと説明します。
①鉄筋コンクリート(RC造)は圧倒的にコスト(建築費、メンテナンス費含む)が高すぎて、
耐久性や耐火性がいくら高かろうとあまりおすすめはできません。
将来的にリフォームもできにくいです。
また、雨仕舞(あまじまい)の面で考えても、
湿気が多い日本においてはカビが生えやすいなど日本の風土には合いにくいと思います。
②鉄骨造(S造)は、木材よりも耐久性、耐震性が優れていることが魅力です。
RC造よりもコストが低いところも魅力です。
ただし、遮音性が低いです。音が二重に家の中に響くなど、生活に影響がでやすいと感じます。
また、地震の際にこの鉄骨ならではの強度の強さが逆に欠点になるということを忘れてはなりません。
強度が強いというのはあくまでも鉄骨躯体(骨組み)の強度のことで、それ以外の部分が弱いと、
弱い部分に力が集まってしまい、そこが壊れてしまうのです…。
強度のバランスが大事だということです。
私は3.11のとき、外壁が落ちている家は圧倒的に鉄骨造だったことを覚えています。
数値による計算上は鉄骨の方が耐震性は強いようですが、私の実体験としては前記のとおりです。
また、鉄骨の柱と梁の接合は剛接合といってゆがみがなく、遊びがないようにできています。
それゆえに、一度壊れてしまったり、曲がったら元には戻りません。
さて、ここまでの説明を踏まえ、木造の良さとは何でしょう。
次回のブログでご紹介します。