看板は、建築とは別に考える方が多いですが、
看板もセットで考えていかなければ、看板効果のあるお店は作れません。
土地は不動産屋、看板は看板屋にお任せという建築屋が多いです。
看板を店舗設計に含めるか、含めないかで、看板効果は大きく変わります。
以下の4点について考えて設置することで、看板効果が高くなります。
①通行人目線
店の前を通る人の目線に立ち、一番目につく場所を考えることは当然ですが、
距離と高さが重要です。
人間の目のストレスなく動ける範囲は、上下15度くらいしかないと言われています。
それ以上動かすとなると、目の筋肉を動かさなければなりません。
そのため、看板からの距離が100mと10mとでは、
角度が15度といっても、すごく差が出てしまいます。
近くに行ったときにしか見えない高さであれば、
3階に看板があった場合、誰も見ることができません。
つまり、一番よく見てもらいたいところから、
15度の目線の高さがちょうどいいのです。
②看板の質。
予算がなくなって、中途半端な看板を作る人がいますが、それは一番やってはいけません。
建物にお金をかけなかったとしても、看板にはお金をかけるべき。
複合版にシートを張っただけのものがよくありますが、
もう少しお金をかけたいところです。
人間に例えると、中身がどれだけ素晴らしい人でも、
ぼろぼろの格好をしていたら、素晴らしい人には見えませんよね。
(中身が無くて、見た目だけというのも嫌ですが…)
見た目を良くしておけば、お客様が来るかもしれませんが、
見た目が悪くて来ないのはもったいないです。
③看板のデザイン
周りの景色とのギャップがあると、看板はすごく目立ちます。
田んぼの中に出す看板を、ナチュラルテイストな看板にすると、
風景に溶け込んで目立ちません。
また、市街地のように無機質な場所に、無機質な看板があると、
無機質同士が溶け合ってしまいます。
そういう場所こそ、ナチュラルテイストな看板が目立って良かったりするのです。
④照明
お店の前は、夜暗くなってから通る人もいっぱいいます。
その人たちに見てもらえるか、もらえないかで、
看板効果が大きく違ってきます。
例えば、照明が付いていない場合は一日1,000人しか見てもらえないとします。
一方、照明が付いたら、1日1,500人に見てもらえます。そのくらいの差があるのです。
店舗の建築だけだと数千万。
看板だけだとそのうちの1割くらいですが、
看板の経営における影響は圧倒的に大きいです。
看板は、じっくり大事なポイントを押さえて、
お金もかけて設置することをおすすめします。