店舗設計にあたり、経年美化も含め、建物の汚れにくさはとても重要です。
すごく高耐久か、すごく経年美化かということです。
経年美化は、たとえ汚れても傷がついたとしても、汚く見えないこと。
逆に言うと、味が出てかっこよく見えるということです。
古着屋やびっくりドンキーが良い例ではないでしょうか。
一方、高耐久は、汚れにくいということ。
ガラスやタイル、樹脂製のものを使用することにより可能です。
住宅とお店が圧倒的に違うのは、歩行量。
住宅の中はそんなに歩きませんが、お店の中は歩きます。
しかも、土足。そのため、耐摩耗性が強くないといけません。
そういった素材のチョイスが大切です。
普通の住宅の感覚で決めると、歩行量が多い部分だけボロボロになってしまいます。
表面材を高耐久にしなければ、あっという間に劣化してしまいます。
経年美化のNO.1はびっくりドンキー。
びっくりドンキーは、チェーン店にも関わらず、同じ外観が一つもありません。
異国情緒あふれる外観はもちろん、
木に囲まれ、アンティーク小物などを使った店内は、
まるでおとぎ話の世界に飛び込んだかのように、“ワクワク、ドキドキ”します。
店舗ごとにコンセプトを持ってデザインしているようです。
木をふんだんに使うログハウス風が多いびっくりドンキーは、
年月が過ぎるほど味が出てきます。
店内は、スタッフの動く導線がしっかり考えているうえ、
お客様が開放的に感じるけれど、
お客様同士の視線や声が気にならない造りになっています。
つまり、店舗設計における全ての重要な要素を抑えているのです。