社長ブログ

イメージを正しく見える化する技術②

前回、質の良い建築士を育てるために、
私は、以下の3つの方法で見える化する技術を伝えていきたいとお話しました。

 

①実物大空間模型
②素材
③ディテールと施工

 

今日は②素材についてお話します。

 

例えば、同じ大理石の黒でも、ツヤありかツヤなしかで、
全体に貼った時のイメージを汲み出して作れるかどうかということです。

 

パーツで見た時と、全体に貼った時のイメージは全然違います。
お客様にパーツで見せても、全体に貼った時にどんな風になるかなんて想像つきません。
それをプロである建築士たちが、
「お客様の代わりに、私たちに任せてください!
お客様のイメージはしっかり掴んでますから。これに一番いいものはこちらです!」
と言えるかどうか。

 

パーツでしか見れない人は、全体が見れなくなってしまいます。
質の良い建築士は、全体のバランスを考えるにあたり、
パーツで見た素材の過去の記憶や経験から踏まえて考えた時に、
こういう風に見えるとわかって設計できるかが重要です。

 

それっぽい素材を組み合わせれば、どんな組み合わせでもそれっぽく見えます。
だから、そこまで突きつめなくても大丈夫。
しかし、逆のパターンもあって、
それっぽくない素材を組み合わせると、その素材が全てを壊すという事が良くあります。
つまり、安っぽい素材を一部分に入れると、
その一部分のせいですべてが壊れるという事。
これが結構起きるんです。

 

それは大体、お客様のエゴで起きます。
これで作ったらダメになっちゃうのに、
お客様が「これでいいからこれで作ってくれよ」と、
お客様の頭の中で出来上がっているかっこいいイメージを思い描いて言ってくるんです。

 

最終ゴールのイメージを共感して理解したならば、
お客様が間違ったこと言った際には、「違います」と助言しなければなりません。
「お客様が言ったから」はわかりますが、
お客様が作りたいのはそれではないとわかっているならば、ちゃんと指摘すべき。
お客様の思い描いてるゴールに、これを使ったらたどり着けないという事を、
伝えられるレベルになってほしいんです。

 

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