今回は、経営者についてです。
例えば、経営者に必要なバロメーターが10個あったとします。
その中の一つだけが飛びぬけていたとしても、名経営者にはなれません。
家づくりと同じで、全てのバロメーターが、
偏差値50をクリアしていなければならないからです。
全てクリアして初めて経営者としての優劣が付きます。
そもそも、偏差値50まで一つもクリアしていない経営者がいるのであれば、
その時点で名経営者にはなれません。
世の中の99%がそのパターンです。
名経営者はレベルが違います。
名監督と一緒。
例えば、シンクロの代表的な監督である、井村雅代氏。
井村氏は、日本代表チームのコーチとして成績を残した後、
日本チームより格下である中国チームのコーチとなり、
中国チームをメダルに導きました。
井村氏が日本を離れている間、日本チームの成績はガタ落ち。
そして、中国から日本へ戻り、再び井村氏が指導すると、
再び日本チームにメダルをもたらしたのです。
コーチの影響があるということが、明確になっていますよね。
こういうレベルの名監督・名経営者の話です。
法務局に行って登記すれば、だれでも経営者になれます。
しかし、その中でもごくごく僅かしかいない名経営者は、
経営者としてのベロメーターが全体的に満たされたうえで、
さらにその中でとびぬけたバロメーターがあるという人です。
また、経営者は誰も咎めてくれないので、
間違っていても間違い続けてしまいがちです。
自分で自分の間違いを見つけて、一人で直していくことが、
名経営者のポイントです。
松下幸之助が残した言葉の中に、「自己観照」という言葉があります。
経営者にとって、自分を客観的に見て、本質的に観察することが、
とても大切なんですね。
自己観照しながら、私自身のバロメーターを伸ばしていこうと思います。