前回は、「ヒト」「モノ」「カネ」を“仕組み”という箱に入れると、
商品やサービスが出てくる。これが経営の基本であり、状態管理。
状態管理ができたら、期間を設定し、目標を立てることが目標管理。
というお話をしました。
今日は状態管理と目標管理について考えていきます。
状態管理とは、「ヒト」「モノ」「カネ」を“仕組み”という箱に入れると、
美味しいショートケーキが出てくるということです。
商品であるショートケーキは、自分たちが狙っていた物で、
その商品は、本当にお客様は喜んでいますか?
ショートケーキではなく、モンブランが出てきたりしていませんか?
「なぜショートケーキが出てこないのか?」と言って、
仕組みを見直しますが、
経営者は大体、その原因を「ヒト」とします。
“仕組み”が悪いのに、「なぜショートケーキを作らないんだ!」
と責めます。
実際には、ショートケーキを作る材料が入っていないにも関わらず。
俯瞰して全体のバランスを常に最適な状態に保つのが、状態管理です。
一方、「1年間にショートケーキを10個作ろう」という目標ができ、
『P(計画)、D(実行)、C(評価)、A(改善)』を回していくことが、
目標管理です。
状態管理を行い、目標管理で回していくことで、
会社経営が成り立っていきます。
経営者がこれをわかっていると、色々なものがシンプルになります。
一番シンプルになるのが問題の考え方。
「1か月の売り上げ目標が達成できなかった」
というのは目標管理の問題だと思いますよね。
しかし、そこを掘り下げていくと状態管理の中に問題を見つけることができます。
「ヒト」「モノ」「カネ」が適正な状態であることを
まずは確認することが大切です。
「ヒト」「モノ」「カネ」が条件を満たしているか。
イチゴじゃなくて栗を入れていないか。
ケーキを作ったことのない寿司職人が作っているのではないか。
古い道具を使っていないか。
「ヒト」「モノ」「カネ」を適正な状態にするためには、
“仕組み”をきちんとしなければなりません。
「ヒト」の場合、人を教育させる仕組み作りなどです。
人が育たないのも、思ったような人材が集まらないのも、
目標通りに仕事が進まないのも、“仕組み”の問題です。
これを理解して会社経営を行うことで、
問題の捉え方が変わってきます。