建築の本質を知りたい時、私は「ここにこれが“無かったら“」と考えるようにしています。
「ここにこれがあったら」はみんな考えると思いますが、
逆に、『なぜこれがここにあるのか』と考えると、本質的な意味や役割が見えてきます。
例えば、窓。
単純に、窓が無かったらどうでしょうか。
窓が無い状態を考えてみてください。
①部屋が暗くなり、圧迫感が出てきます。
②外の景色が見えない。
③風が入ってこない。空気がどんよりする。
物置ぐらいなら良いですが、リビングや部屋ではありえませんね。
①~③をシンプルに考えると、
①光を取り入れる
②視界を広げる
③風(空気)を取り入れる
この三つが窓の本質だと気付かされます。
こんなの当り前だと思うかもしれませんが、
意外と考えられてない住宅が存在しています。
窓の本質から設計を考えてみましょう。
ちなみに、窓って、すごいと思いませんか?
まず、透明な物体ということがすごい。
昔の人はよく見つけたと思いますよね。
江戸時代はガラスがありませんでした。
だから真っ暗。
幸い日本には障子があったので、比較的明るかったですが、
外国はどうだったのでしょうか。
例えば、シンデレラが出てきそうな時代の家はどうだったのか。
ハイジの窓を思い出していただけるとわかると思いますが、
閉めていると真っ暗で、開けると明るくなる。
そうなると、遮るものがないので、
夏は風通しが良くて良いけど、冬は寒すぎます。
そう思うと、ガラスの発見はとてもすごいことだと改めて実感できます。
物事を本質から考えると、視野が広がります。
みなさんも色々な物で試してみてください。